9月1日にIFA 2016のプレスカンファレンスで「Xperia XZ」「Xperia X Compact」が発表されました。
「Xperia XZ」はXperia Xシリーズの最上位モデルの機種であり、Xperiaシリーズで初となるUSB Type-Cを搭載した機種です。
今年国内でも発売されたXperia X Performanceの後継となる機種なので、Xperia X Performanceと比較しながらXperia XZの特徴を見ていきたいと思います。
Xperiaの最上位モデル「Xperia XZ」
Xperia X Performance、Z5との比較
機種名 | Xperia XZ | Xperia X Performance | Xperia Z5 |
---|---|---|---|
OS | Android 6.0 | Android 5.1 → 6.0 | Android 5.1 → 6.0 |
液晶 | 5.2インチ Full HD 1080x1920 |
5.0インチ Full HD 1080x1920 |
5.2インチ HD 1080x1920 |
CPU | Snapdragon 820 2x2.2GHz+2x1.6GHz 4コア |
Snapdragon820 2x2.2GHz+2x1.6GHz 4コア |
Snapdragon810 4x2GHz+4x1.5GHz 8コア |
GPU | Adreno 530 | Adreno 530 | Adreno 430 |
RAM | 3GB | 3GB | 3GB |
STORAGE | F8331 32GB F8332 64GB |
F8131 32GB F8132 64GB |
32GB |
外部メモリ | up to 200GB microSD | up to 200GB microSD | up to 200GB microSD |
本体サイズ | 146.0x72.0x8.1mm | 144.0x70.0x8.7mm | 146.0x72.0x7.3mm |
重量 | 161g | 165g | 154g |
バッテリ | 2900mAh standby(LTE): 590時間 |
2700mAh standby(LTE): TBD |
2900mAh standby(LTE): 500時間 |
メインカメラ | 23MP 4K video | 23MP FHD video | 23MP 4K video |
サブカメラ | 13MP FHD video | 13MP FHD video | 5.1MP FHD video |
指紋認証 | ○ | ○ | ○ |
Gyroscope | ○ | ○ | ○ |
USB Type-C | ○ | - | - |
防水/防塵 | IPX65/IP68 | IPX65/IP68 | IPX65/IP68 |
SIMサイズ | nanoSIM | nanoSIM | nanoSIM |
発売時期 | 2016年10月 | 2016年06月 | 2014年10月 |
Xperia XZとXperia X Performanceのスペックを比較して、変化した点や気づいた点などを列挙してみます。
- 液晶サイズが5.0→5.2インチにアップ
- CPU、RAMは変わらず
- Dual SIMモデルはSTORAGEが2倍の64GB
- 縦横が若干アップ、厚みは若干ダウン
- 重量は165gから161gへ若干ダウン
- バッテリが2700mAhから2900mAhに増量
- ビデオ撮影が(公式に)4k対応に
- USB Type-C搭載
Xperia X Performanceの発売からまだ半年も経過していないので変化している点は少ないですが、液晶サイズが5.2インチにインチアップ、バッテリが200mAh増量、USB Type-C搭載など特質すべき点がいくつかあります。
最近のスマホの中には4GB以上のRAMを搭載する機種が増えてきていますが、Xperia XZはXperia X Performanceと変わらず3GBのままです。これは少し残念。
4K動画撮影対応で発熱問題の不安は解消?
Xperia X Performanceに搭載されているSnapdragon 820に発熱問題の懸念がありましたが、発売されてから発熱問題が大きく取り上げられることはありませんでした。
Xperia X Performanceでは一瞬熱くなるがすぐに熱が拡散する感じがするという報告もあり、排熱処理がうまく機能しているようです。しかし、ハードウェア的には可能な4K動画撮影を公式には未サポートとしていた点を考えると若干の不安があったのかもしれません。
Xperia XZでも同じSnapdragon 820が搭載されていますが、Xperia XZでは4K動画撮影は公式にサポートされています。これによりXperia X Performanceよりも発熱問題の不安が軽減されているのではないかと思います。
液晶が5.2インチにアップ、横幅が72mmにアップ
Xperia X Performanceの液晶サイズは、Xperia Z5の5.2インチから5.0インチにインチダウンしましたが、Xperia XZの液晶サイズは5.2インチに回帰しています。Xperia X Performance以降は小型化していくのかと思いましたが、そうではなかったようです。
液晶サイズアップの影響でXperia X Performanceで70mmに減った横幅も、Z5と同じ72mmまで回帰しています。Z3からZ5までは72mmだったので、(厚みに違いはありますが)液晶サイズも本体サイズもXperia X Performance前に戻った感じです。
今回の発表では4.6インチ液晶搭載のコンパクトモデルXperia X Compactも同時に発表されたので、コンパクトモデルとフルスペックモデルの差別化なのかもしれません。
Xpera XZの2つのモデルF8331とF8332の違い
Xperia XZには、F8331とF8332の2つのモデルが存在します。
これらはXperia X Performanceと同様で、Single SIMモデルのF8331とDual SIMモデルのF8332という違いです。ネットワークバンドは両モデルで同じ、Dual SIMモデルのSTORAGEが2倍(64GB、Single SIMモデルは32GB)というのも同様です。
Dual SIMは、Xperia X Performanceと同様にDSDS(Dual SIM、Dual Standby)だと思われます。DSDSなので、3G/LTEの同時待受けが可能ですが、通話時には通信が出来なくなります。
Xperia XZのネットワークバンド
Xperia XZ G8131 G8132 |
GSM GPRS/EDGE | 850, 900, 1800, 1900 MHz |
UMTS HSPA+ | 800 (Band VI), 800 (Band XIX), 850 (Band V), 900 (Band VIII), 1700 (Band IV), 1900 (Band II), 2100 (Band I) MHz | |
LTE | Bands 1,2,3,4,5,7,8,12,13,17,19,20,26,28,29,32,38,39,40,41 | |
Xperia X Performance F8131 F8132 |
GSM GPRS/EDGE | 850, 900, 1800, 1900 MHz |
UMTS HSPA+ | 800 (Band VI), 800 (Band XIX), 850 (Band V), 900 (Band VIII), 1700 (Band IV), 1900 (Band II), 2100 (Band I) MHz | |
LTE | Bands 1,2,3,4,5,7,8,12,13,17,19,20,26,28,29,38,39,40,41 |
Xperia XZの対応ネットワークバンドは、Xperia X Performanceと”ほぼ”同じ。欧州向けのLTEバンド32が追加されているのみの違いです。
Xperia Z5シリーズ以降から上位モデルでは地域モデルが無くなっているので、対応バンド数は非常に豊富です。Xperia X PerformanceからNTTドコモが利用するLTEバンド19に対応するようになったのでNTTドコモには1/3/19/28の4バンド対応、ソフトバンクには1/3/8/28の4バンド対応になるので、日本国内でも十分に使えると思います。
先にも述べましたがSingle SIMとDual SIMで対応ネットワークバンドの違いはありません。
3Gバンド
Band | 周波数 | 通信キャリア | F8331 F8332 |
F8131 F8132 |
---|---|---|---|---|
1 | 2100 | NTTドコモ(FOMAサービスエリア) ソフトバンク(SoftBank 3G) アジア | ○ | ○ |
2 | 1900 | PCS 米AT&Tモビリティ 米T-Mobile 加Rogers | ○ | ○ |
4 | 1700/2100 | AWS 米T-Mobile | ○ | ○ |
5 | 850 | 米AT&Tモビリティ 豪Telstra 加Rogers ブラジルClaro Telemig Celular | ○ | ○ |
6 | 800 | NTTドコモ(800MHz帯再編終了前のFOMAプラスエリア) | ○ | ○ |
8 | 900 | フィンランドElisa タイAIS 豪Optus Vodafone ソフトバンク(プラチナバンド) | ○ | ○ |
19 | 800 | NTTドコモ(800MHz帯再編終了後のFOMAプラスエリア) | ○ | ○ |
4G/LTEバンド
Band | 周波数 | 通信キャリア | F8331 F8332 |
F8131 F8132 |
---|---|---|---|---|
1 | 2100 | NTTドコモ KDDI/沖縄セルラー電話 ソフトバンク タイ(AIS、dtac、truemoveH) 中国 (中国電信、中国聯通) フィリピン(スマート) | ○ | ○ |
2 | 1900 | カナダ 中南米 | ○ | ○ |
3 | 1800 | NTTドコモ (東名阪バンド) ソフトバンク 香港 (CSL、3香港、PCCW、中国移動、SmarTone) 台湾 (中華電信、台灣大哥大、遠傳電信) タイ(AIS、truemoveH) 豪州 欧州 中国 (中国電信、中国聯通) | ○ | ○ |
4 | 1700/2100 | 米国 (AT&Tモビリティ、T-Mobile US、MetroPCS、ベライゾン・ワイヤレス) | ○ | ○ |
5 | 850 | 豪州 (Vodafone) 中国 (中国電信) | ○ | ○ |
7 | 2600 | 台湾(中華電信、遠傳通信、台湾之星) タイ(予定) TeliaSonera (北欧) 香港 (CSL、3香港、PCCW、中国移動) 豪州 カナダ 中南米 | ○ | ○ |
8 | 900 | タイ(AIS、truemoveH) ソフトバンク 欧州 中南米 中国(中国聯通) 台湾 (中華電信、台湾之星) インドネシア | ○ | ○ |
12 | 700 | T-Mobile US (Aブロック) AT&Tモビリティ (B、Cブロック) | ○ | ○ |
13 | 700 | ベライゾン・ワイヤレス | ○ | ○ |
17 | 700 | AT&Tモビリティ ドコモパシフィック | ○ | ○ |
19 | 800 | NTTドコモ | ○ | ○ |
20 | 800 | 欧州 | ○ | ○ |
26 | 850 | KDDI/沖縄セルラー電話 (MFBI) 米国(Sprint) 中国(中国電信) | ○ | ○ |
28 | 700 | NTTドコモ KDDI/沖縄セルラー電話 ソフトバンク/ウィルコム沖縄 (旧:ワイモバイル) 台湾 (亜太電信、遠傳電信、國碁電子) 豪州 (Optus、Telstra) ブラジル ニュージーランド 中南米 | ○ | ○ |
29 | 700 | AT&T (予定) | ○ | ○ |
32 | - | 欧州 | ○ | - |
38 | - | タイ(予定) 台湾(中華電信、台灣大哥大、遠傳通信、台湾之星) 欧州 ロシア 中国 (中国移動) | ○ | ○ |
39 | - | 中国 (中国移動) | ○ | ○ |
40 | - | タイ(予定) 香港 (中国移動) 豪州 (Optus) 中国 インド 南アフリカ インドネシア (Bolt!) | ○ | ○ |
41 | - | 米国 (クリアワイア) 中国 Wireless City Planning(AXGPサービス) UQコミュニケーションズ(WiMAX 2+) | ○ | ○ |
日本対応
Model | NTTドコモ | ソフトバンク | ||
---|---|---|---|---|
3G | 4G | 3G | 4G | |
F8331 | 1,6,19 | 1,3,19,21,28,42 | 1,8 | 1,3,8,11,28,41,42 |
F8332 | 1,6,19 | 1,3,19,21,28,42 | 1,8 | 1,3,8,11,28,41,42 |
F8131 | 1,6,19 | 1,3,19,21,28,42 | 1,8 | 1,3,8,11,28,41,42 |
F8132 | 1,6,19 | 1,3,19,21,28,42 | 1,8 | 1,3,8,11,28,41,42 |
Xperia XZの価格
Xperia XZの価格は、英amazonで£599(約82,000円)で発売される予定の様です。発売時期は未定。
欧州でXperia XZとXperia X Compactの予約受付が開始、価格も判明 | juggly.cn
恐らくですが、Xperia X Performanceの発売価格と差はないのではないかと思います。
2016年9月5日追記
日本に発送してくれる英国のショップCloveの販売価格は、£457.50(約63,500円)+VAT、送料と国内到着時の消費税を含めると約7万円になるようです。10月発売予定。
CloveがXperia XZとXperia X Compactの予約を開始 | juggly.cn
まとめ
Xperia XZをXperia X Performanceと比較しながら見てきましたが、やはり年初に発表されるモデルより年末に向けて発売されるモデルの方が充実しています。
Xperia Z4から続く発熱問題の不安も少なそうですし、減少傾向にあったバッテリ容量も若干ですが増量され、近年発売されたXperiaの中では一番安心して発売を待てるモデルではないかと思います。
Android 7.0 Nougatへのアップデート予定に含まれなかったXperia Z3シリーズからの買い替えの候補になりそうです。